第43代 御殿場RC会長 鈴木 榮一

基本に返ろう

第43代 御殿場RC会長 鈴木 榮一

近年、国際ロータリーは、組織も規定も大きく変化してきました。その大きな流れの中で、RIと地区、地区と個々のロータリークラブの間で認識の違いがあることを感じているのは私だけではないと思います。ロータリーの規模が大きくなったことは確かに素晴らしいことではありますが、それに伴って弊害も生じて参りました。先輩たちが培ってきた伝統と創立時のロータリー精神は、年毎に薄れて参りました。失われつつある従来の精神や姿への愛惜を思うと慚愧にたえません。

特に、RIと各ロータリークラブの間には相当な開きがあるように感じています。幸い、今年度RI会長ジョン・ケニー氏のテーマは「ロータリーの未来はあなたの手の中に」です。彼は、このテーマについて「これからのロータリーの未来はRIの本部で形作られるのではなく、会員の希望することや実行する事柄によって決定される。RIの構成単位である個々のロータリークラブは、その自由意志に基づいて責任をもって活発に行動してほしい」と述べられています。ロータリーの原点は、個々のクラブの姿に如実に表われると言っていいと思います。ジョン・ケニー会長は、今年度7つの優先項目を掲げた長期計画を立てています。その中の一つに、ロータリー独特の「職業奉仕への取り組みを強調する」という項目が入っています。このたびの未曾有といわれる大不況の中で、まずは己れの足元を見直し、原点である職業奉仕の理念に立ち戻りたいと思います。

さて、御殿場ロータリークラブは、1967年の創立から43年目になります。今年度は、良き伝統は守りながら、創立の精神と歴史を尊重し、初心に戻り基本に返って、これからの50年、100年に向かってしっかりと地固めをしていかなければならないと思っています。個々の人間が自己研鑽により、小さくとも質の良い誇れる御殿場ロータリークラブにと願っております。私もこの一年、皆さまが協力しあい、より良い形で結び合える場を提供する責務を背負っております。共に、小粒でもピリリと辛い山椒のような御殿場ロータリークラブを築こうではありませんか。会員の皆さま、諸先輩方のご意見を尊重し、役員の皆さまのご協力を仰ぎながら「おそれず・ひるまず・あきらめず」の精神で、心に残る一年になるべく、与えられた役割を全うする覚悟でございます。

第2620地区、飯田ガバナーは「明るく、元気の良いロータリーを心掛けましょう」というテーマを掲げています。これから一年間、明るく元気の良いクラブでありますよう務めさせていただきますので、ご協力をお願い致します。

ー 山椒は小粒でピリリと辛い ー